ERP（Enterprise Resource Planning／企業資源計画）は、以下の業務領域を統合管理する基幹システムです。
主な機能構成：
• 仕入・在庫管理（在庫管理）
• 購買／販売管理
• 倉庫管理（WMS）
• 財務・会計
• 顧客管理（CRM）
• 従業員・権限管理
• サプライチェーン／物流管理
• レポート・データ分析
そのため、機能のカスタマイズ有無・外部システム連携の有無により、価格差が非常に大きくなります。
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二、ERPシステムの価格帯（日本・国際市場共通）
1）SaaS型 標準ERP（月額課金）
対象：
中小企業、貿易会社、物流会社
価格帯：
20,000円〜100,000円／月
（ユーザー数・倉庫数・データ量により変動）
一般的な機能：
• 基本在庫管理
• 受注／発注管理
• 簡易会計
• 標準レポート
メリット：
• 初期コストが低い
• 短期間で導入可能
デメリット：
• 機能の完全カスタマイズ不可
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2）SaaS＋モジュール課金型（最も一般的）
初期費用＋月額費用のハイブリッド型
• 初期費用：100,000円〜500,000円
• 月額費用：50,000円〜300,000円／月
主なモジュール別料金例：
• WMS（倉庫管理）：20,000〜80,000円／月
• 会計モジュール：10,000〜50,000円／月
• OMS（受注管理）：20,000〜50,000円／月
• API連携：30,000〜100,000円／月
特徴：
• 中規模企業向け
• 事業成長に応じて拡張可能
• フルカスタムより大幅に低コスト
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3）カスタムERP（独自開発）
対象業種：
• 物流会社
• 通関会社
• 倉庫運営会社
• SaaS事業者
• 国際貿易会社
• EC／FBA運営企業
開発費用目安：
300万円〜2,500万円
（Web／APP／管理画面／API連携含む）
費用に含まれる主な要素：
• Web／APPフロントエンド
• 管理画面
• 在庫・受注・購買管理
• API連携（Alipay、Stripe、物流API、通関システム等）
• 権限・ロール管理
• 業務フロー自動化
• データ可視化
• 多言語対応（日／中／英）
メリット：
• 業務に完全最適化
デメリット：
• 初期投資が高額
• 運用・保守に体制が必要
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4）大企業向けERP（SAP／Oracle／Dynamics）
対象：
上場企業・大企業・多国籍企業
価格帯：
2,000万円〜3億円以上
代表的製品：
• SAP S/4HANA
• Oracle ERP Cloud
• Microsoft Dynamics 365
費用内訳：
• ユーザー別ライセンス費
• モジュール利用料
• 導入費用
• コンサルタント費用
（100万円〜500万円／月）
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三、ERPの主な料金モデル
① 月額課金型（SaaS）
• ユーザー数課金
• モジュール課金
• 倉庫数課金
• サーバー費用込み
低予算企業向け
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② 初期導入費＋月額費用（日本で主流）
初期費用内容：
• 導入設計
• データ移行
• 業務フロー調整
• 操作トレーニング
＋ 月額利用料（ユーザー／モジュール単位）
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③ 買い切り＋保守費用
対象：
システムを完全に自社所有したい企業
• 初期開発費：一括
• 保守費用：年額 10〜20％
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④ テンプレートERP＋二次開発（高コスパ）
費用目安：
• テンプレートERP：50万〜200万円
• カスタマイズ開発：50万〜300万円
• 合計：100万〜500万円程度
適した業種：
• 通関会社
• 倉庫運営
• 越境EC
• 貿易会社
• 物流会社
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四、日本ERP市場のトレンド
需要が高い業界
• 物流
• 通関・フォワーダー
• ECプラットフォーム
• FBA倉庫
• 輸出入企業
• 製造業
• 医療・医薬品
• SaaS企業
技術トレンド
• フルクラウド（AWS／GCP／Azure）
• フロントエンド：React／Vue
• バックエンド：Laravel／Node.js／Go
• クロスプラットフォームAPP（Flutter）
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五、企業規模別 ERP 参考予算
企業タイプ 推奨ERP 予算目安
小規模貿易会社 SaaS ERP 20,000〜80,000円／月
中規模倉庫 SaaS＋WMS 50,000〜200,000円／月
新規物流／通関 テンプレERP＋カスタム 100万〜500万円
大型倉庫・越境物流 フルカスタムERP 500万〜1,500万円
大企業・グループ SAP／Oracle 2,000万〜3億円
